お子さんにこども英会話教室を受講させるにあたり、従来からある通学方式にするか、近年その数を増やしているオンラインレッスンにするか、迷っている親御さんも多いことでしょう。ここではオンラインレッスンについて掘り下げ、どのようなメリットとデメリットがあるかを取りまとめてご紹介していきたいと思います。
パソコンやスマートフォンなどITの普及に伴い、オンラインで受講できる英会話スクールは以前より増加傾向にありましたが、コロナ禍を機に、注目度がより一層高まることとなりました。具体的にどのようなメリットがあるのか、見ていきましょう。
お子さんの年齢や通学する教室の立地にもよりますが、通学方式のこども英会話スクールにお子さんを通わせるとなると、親御さんには通学の付き添いという手間も必要となってきます。共働きのご夫婦の場合はもちろん、専業主婦・主夫のご家庭であっても、その分、家事や買い物などの時間を割かなくてはならず、なかなかに大変です。
その点、オンライン方式であればそうした手間が不要。ご自宅でパソコンやスマートフォン、タブレット端末の前で受講できるというのは、親御さんにとって大きな負担軽減となるはずです。
通学方式のこども英会話教室では多くの場合、親御さんはお子さんが授業を受けている模様を確認することはできず、待合室やロビーなどで待機しなければなりません。どんな内容の授業を受けているのか、どの程度上達しているのか、気になってしまうことでしょう。
その点、オンライン方式であれば、どんな授業を行っているのかが容易に確認できます。またレッスンが終わったあとに「今日は頑張っていたね」といった具合に褒めてあげることも可能。習った内容を一緒に復習することもやりやすくなります。
オンライン方式のこども英会話スクールは、通学方式に比べ、月々の費用がより安価であるという点も、親御さんには見逃せないポイントと言えるでしょう。例えば週1回の授業の場合、通学型は5,000円から10,000円弱というのが相場ですが、オンライン方式であれば月額5,000円以下という場合も多くあります。
また大手英会話スクールなどでは授業料の他に入学金やその他の費用が必要となる場合も多くありますが、オンラインに特化したスクールの場合、多くが入会金不要となっています。
通学型のこども英会話スクールの場合、毎週〇曜日の〇時からといった具合に、予め受講スケジュールが固定されているという場合がほとんどです。一方、オンライン方式のスクールの場合、より柔軟に受講スケジュールを組み立てられる傾向が高くなっています。
例えば、スケジュールの空き状況によって、レッスン開始の数時間前までに予約すれば受講可能としているオンライン英会話もある程。予定が急遽無くなり空き時間ができたという場合などでも、臨機応変に受講できるケースが多くなります。
上記のようなメリットがある反面、オンライン方式ゆえに漠然とした不安や心配をお持ちの親御さんも少なくないことでしょう。オンラインこども英会話には、具体的にどのようなデメリットがあるのか、この機会に知識を深めておいてください。
通学方式のこども英会話、とりわけ幼少期のお子さんを対象としたカリキュラムを行っているクラスでは、座学だけではなく、身体を動かしたり、歌を歌いながら英語を身に着けていくという方式が用いられています。小さなお子さんでも飽きずに受講できる工夫が盛り込まれているのです。
一方、オンライン方式の場合は基本的に、授業は通信を行う画面の前にすっと座ったままで行う方式です。それゆえ授業を受けたことのない、就学前のお子さんの場合、途中で飽きてしまって集中できないということが起こりがちです。
英語の勉強においては、英単語や英文法を身に着けていく「インプット」と、それらを用いて話したり文章を作成していく「アウトプット」があり、双方をバランスよく行っていくことが大切とされています。
通学方式のこども英会話の場合は、「インプット」も程よく行われるのに対し、オンラインではその方式ゆえに、「アウトプット」の比重が大きくなり「インプット」が相対的に少なくなってしまいがちという傾向があります。事前に無料体験レッスンを受けてみて、授業内容のバランスを確認しておくことが賢明です。
オンライン英会話では、ZoomやSkypeなどのシステムを通じて授業が行われますが、そこで重要となってくるのが、ご家庭の通信環境に他なりません。それこそ通信環境が悪いと、授業が途中で途切れてしまったり、授業の内容がキチンと聞き取れないといったことも起こり得ます。
スマートフォンやタブレット端末を使用するのであればWi-Fi機器を用意する、パソコンであれば安定性の高いプロバイダを選ぶといったことが不可欠であり、その為の費用も必要になってくることに留意が必要です。
上記の「インプットが少ない」の項でも触れています通り、オンライン方式のこども英会話はその方式ゆえに、教室にて対面方式で行われる授業よりも、細やかなやり取りが難しいというのが実情です。
それゆえオンラインの授業だけを受けていればよいという訳ではなく、予習や復習が通学方式よりもさらに重要になってくるという側面があります。この点についても、予めキチンと踏まえておく必要があります。
コロナ禍によってテレワークが大きく普及したこともあり、英会話レッスンでもオンライン方式のメリットが注目されるようになりました。しかしメリット“だけ”を見るのではなく、オンライン方式であるがゆえのデメリットもしっかりと踏まえておくことが大切です。
それこそ「費用が安い」、「送迎しなくていいから楽」といった理由“だけ”で選んでしまうと、後々「違った…」となってしまう可能性が大きくなってしまいますので、くれぐれもご注意ください。